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10 小町算 - 虫食いの筆算

まず「小町算」というものを簡単にご説明しますと、1~9(または0~9)の数を一度ずつ使った遊びで、数学パズルの一種です。

アソビディアの「asobotミニ小町算」でも流れているので、一度(とは言わず何度でも)ごらんください。

話はさかのぼること12年前の2003年。

その年の年賀パズルとして、私はこのような問題を年賀状に載せました。(当時、世界文化社の「インターネットパズラー」にも年賀パズルとして投稿したので、ご存知の方がいるかも知れません)

問題 二方向の筆算が成立するように、□に0~9の数字のうち9つを入れてください。3はすでに使われています。

二方向から読めるように、数字は斜めにしています。

この筆算を小町算にはできないでしょうか?

例えば、1~5の数字を下のように順番に並べたとき「123-45=78」になり、90度向きを変えると「1+42+53=96」なので、小町算になっているではありませんか。

2と3、4と5を入れ替えても成立しますが、見栄えはこちらが断然いいですね。

次に、5~8の四つを下のように、2×2に並べてみました。

そうしますと「58+76=134」「86-57=29」となり、これまた小町算になっています。足し算や引き算を使用した小町算は他にも数十パターンほどありますが、長くなるので、掛け算にいってみましょう。

掛け算は「2桁×2桁」と「3桁×1桁」との2パターンがあります。二つ目は解いていただきたいので、虫食いにします。

問題 9つのマスに1~9の数字を一度ずつ入れて、筆算を成立させてください。

この問題、答えは一つしかありませんので、ぜひ、挑戦してください。それでは最後に、数学パズル好きの方のために、もう一問。

問題 下の10個のマスに0~9の数字を一度ずつ入れて成立する答えは、何通りあるでしょうか?

私は手で全部の解を出すことができたので、プログラミングを使わなくても解けるはずです。お時間がある方はどうぞ。

(つづく)

田守 伸也
和歌山県生まれ。雑誌・テレビ・企業に問題提供するパズル作家。
パズル雑誌以外では、テレビ番組「脳内エステ IQサプリ」、「推理せよ! 迷Qポワロ」に陰ながら問題を提供。JALのパズル小冊子『Air Challenge』など、企業のパンフレットにも問題提供経験あり。