1から9までの数字のうちの一つを、頭に思ってください。
では、その数に11を掛けて、1を足し、さらに5を掛けて、最後に4を足してください。計算できたでしょうか?
次に、その数の各桁の合計を出してください。例えば、今の数が123だったら、1+2+3=6という感じです。
この計算をして一桁の数になった方は、そこで計算をストップしてください。二桁の数になった方は、さらにその数の各桁の合計を計算し、一桁にしてください。
すでに気づかれた方がいるかもしれませんが、続けます。
最終的に出てきた数は、最初に思った数と同じではないでしょうか?
(途中の計算を間違ってさえいなければ、計算して出てきた一桁の数と最初に思った数は一致します)
「最初に思った数字を2倍し、6を足し、2で割り、最初に思った数字を引いてください。……最終的に出た数は3ですね」といった、古典的な算数トリックがあります。これを、もう少し不思議に感じるトリックにできないものかと思い、改案したのが、先にご紹介したものです。
「各桁の合計を出す」という、一見すると元の数に戻すことは不可能に感じる計算をしていますが、きちんと元の数に戻るように組み立てています。
ただ、最初に選んでもらう数は、1から9までの一桁の数に限ります。二桁以上の数の場合、このトリックでは必ずしも元に戻らないのです。
では、問題。
「各桁の合計を出す」という計算をしているにも関わらず、元の一桁の数(1〜9)に戻る理由を考えてください。