13 『ドアをあけたら』

前回に続き、今回も「穴あき絵本」と呼ばれるものの中から、面白い絵本を2冊ご紹介します。

1冊目はこちら。しまだともみさんによる『ドアをあけたら』です。

タイトルにもあるように、ドアをあけたら……その先にあるものを楽しむ仕掛け絵本です。上の表紙では、ドアの覗き窓からクマの姿が見えますね。しかし、ドアをあけて中を見てみるとクマではなく、違った動物達がサーカスをしています。

そんな感じで、カエルさんのおうち、カタツムリさんのおうち、コアラさんのおうち、パンダさんのおうち……と、最後のサーカステントまで、10軒のおうちを巡っていきます。ストーリーも仕掛けもシンプルですが、窓からのぞいて想像する姿と、ドアを開けた中に広がる光景とのギャップには、子供も大人もびっくりすること間違いなしです。

最初は、ただただ驚くだけですが、何度も繰り返し読んでいると、転換の仕掛けの巧妙さと、細部まで丁寧に描かれた絵の面白さに感嘆します。おととし出版されたこの本、書店で目に留まった時にはビニールがかかっていて中は見られなかったのですが、直感で面白そうだと思い入手。予想を裏切らない楽しい絵本でした。

2冊目は海外から。フランスのイラストレーター、グザビエ・ドゥヌ(Xavier Deneux)さんによる『どうぶつ絵本 はじめまして』。

赤ちゃん向きとして知られるこの絵本、「ねこが ニャンニャン」「とり チュンチュン」「わには ぱくぱく」「かえる ケロケロ」といったテンポよいセリフとともに、動物の姿が描かれています。白と黒を基調にしたシンプルな、しかし味のある絵は、赤ちゃんの興味も引くようです。ページはとても分厚く、表紙がウレタン素材で立体的になっており、装丁も洒落ています。

仕掛けは、それぞれのページに開いている小さな丸い穴。木の枝だと思ったらカエルの口になったり、水槽のふちは象のおしりになったり。数はそれほど多くないものの、「おっ」と目を引く仕掛けになっています。この絵本の原書は、2007年にフランスのTourbillon社から発売された『Mon Imagier des Animaux』とのことですが、現在は『Mes Animaux』とタイトルを変えています。

今回はこの2冊で終わり。次回も引き続き、穴あき絵本を紹介する予定です。

今回の絵本
  • 『ドアをあけたら』
  • 作 しまだともみ
  • 出版 東京書店
  • 発行 2014年4月

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  • 『どうぶつ絵本 はじめまして』
  • 作 グザビエ・ドゥヌ
  • 出版 小学館
  • 発行 2008年4月

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