第21回 いいわ、各広告、可愛い

前回、英語の回文が使われた広告を紹介しましたが、今回はその日本編です。

日本の広告で回文といえば、まず、この人に登場してもらわなければなりません。有名なコピーライターであり、回文作家としても活躍された土屋耕一氏です。

縦長の新聞広告ですので、四つ並べてご紹介しました。読みにくいと思いますが、下のボディコピーでうまく商品と回文を結びつけています。どれも回文は良い出来ですねえ。

さらに、広告主を変えて、こんなものも発表されています。

彼が広告に登場させた回文は他にも数多くあり、後に回文集『軽い機敏な子猫何匹いるか』の中に収録されたりしています。

次は、クリスマスシーズンに出た、こんな広告から。

これは同じビジュアルで、下の回文コピーだけを次のように変えたシリーズになっていました。

  • 「よい知らせらしいよ」
  • 「歌うまいよ、いま歌う?」
  • 「スキのしるしのキス」

さて、この日本編で、さらに載せようと思った広告があったのですが、どう探してもポスターのビジュアルが見つかりませんでした。それが、次の回文コピー。

  • 「なかよし、しよかな」

百貨店のギフト広告で、たしか『広告年鑑』にも載っていたはずなんですが……。広告というのは、絵(ビジュアル)と文(コピー)が揃ってこその作品なので、ご紹介できず残念です。

ということで、最後はこんな広告キャラに登場してもらいます。

大阪にある日本一高いビル、あべのハルカス。その公式キャラクターが「あべのべあ」です。こういうキャラクターや商品名が回文というのも時折見かけますね(商品ですぐ思い浮かぶのは、東京みやげの「ごまたまご」でしょうか)。

トリック・アドとしては初めての日本編、いかがでしたか。次回は、また海外の広告の紹介に戻ろうかなと思っています。