9月

まもなく月の終わりを迎える、今日このごろ。この連載は秋モードに変わりますが、いろんな文字の遊びを味わうことに変わりはありません。

最初の作品は、おなじみASOBIDEAの三輪による、恒例の月名アンビグラムです。今月からは文字数も多くなって、苦労したとのことですが……さて?

なるほど、上下逆さまにしても「September」ですね。中央のeを軸に、左右の4文字が微妙にパーツを組み替えながら形を変えています。こんな語でも可能になるとは。

さて、次に登場するのは、季節のフルーツ。作者はigatoxinさんです。

アンビグラムになっているのは「葡萄」の二文字。さらに、読みがなの「ぶどう」まで。とくに、漢字の方は重々しくなりがちですが、とてもポップな図案になりました。

ところで、今回も同じモチーフが違った視点で登場します。まずは、こちら。

意瞑字査印さんによる「月」と「つき」。それぞれ、上下をひっくり返しても同じ形です。大きな満月の中に浮かぶ文字たちは、しなやかなのに安定感も十分。

この「月」が登場する作品が、もう一つ。作者は、kawaharさんです。

水面にも映る月。ここに仕掛けが。実は、上の月の黒い部分に注目すると「9」、下の黄色い部分は「月」とも読めます。つまり、この上下を合わせて「9月」となるのです!

続いて、これまた二人の作家さんが選んだモチーフが、こちらの花でした。

最初の作者は、ASOBIDEAサポートスタッフのHiroshiさん。なんと、「コスモス」が隠れているのは「秋桜」の中。ちょっとした形の共通点と、それを見つける視点に驚かされますね。

そして最後は、こちらもコスモス。作者は、まっしーさんです。

とても流麗な「cosmos」の文字。これ全体が、しっかりアンビグラムになっています。中央にある二文字と、両端の二文字に起こる、味わい深い形の変化を感じてください。

それでは、今月はこの辺で。ご協力くださった作家のみなさん、今回もありがとうございました。また来月にお会いしましょう。