10月

相変わらずのペースで、その月をテーマにしたアンビグラムをご紹介する、この連載。

もう開始から半年が過ぎて、なんだか後半戦のような感じもしていますが、いつもどおりに進めて参りましょう。

オープニングは、もはや定番、ASOBIDEAの三輪による、月の英語名です。

このままでも、逆さにしても「October」になります。手堅くシンプルなアンビグラム。「cとt」「bとr」というペアが、それぞれ合わさって一つの文字にも変化するのです。

さらに、同じ英語名でも、こんな見せ方がありますよ。作者は、まっしーさん。

今度は「October」が左右対称に。二文字でペアになる形の変化も、ちょっと違います。さらに、これ全体がコウモリを思わせる形状で、しっかりハロウィンの香りも漂っていますね。

次にハロウィンつながりで、こんな作品もいただきました。こちらは、igatoxinさんの作。

「お菓子」を逆さまにすると「悪戯」になります。となると、これはハロウィンのキーワード。飾りのような丸い部分も、文字の一部として大切なパーツなのです。

さて、この季節の風物詩に、食べものは欠かせません。これ、もう召し上がりました?

作者はサポートスタッフのHiroshiさん。「柿」のようで「かき」にも読める、字と読みが合わさった不思議な図案です。いつもながら、グッとくるアイデアに驚かされます。

そして、季節の植物といえば、これも外せません。作者は意瞑字査印さん。

左に「紅葉」、右に「松茸」。まさに秋のシンボルですが、二つは上下さかさまの関係になっているのです。素朴なモチーフと、素敵な書体が重なりあう、どこか懐かしい図案。

最後は、季節の動物をご紹介します。kawaharさんによる、こちらの作品。

丸みのある「百舌」が「もず」にも読めますね。字+読みのアイデアが再び。ちなみに、これは十月の季語だそうで、しっかり今月のモチーフで締めくくることができました。

さて、今回はここまで。ご協力くださった作家のみなさん、いつもありがとうございます。それでは、また来月にお会いしましょう。