11月

もう世間は冬に入ってしまって、なんだか秋も過ぎてしまったようです。それでも、しっかり今月をおさらいするのが、この連載。いつものように、気ままに進めてまいりましょう。

最初は、例によってASOBIDEAの三輪による、月の英語名から。

そのままで「November」、ひっくり返しても同じ。作者によると、9月から-berが連続して厄介なのだそうです。とはいえ、この仕上がり。そして来月、いよいよ-berも最後です。

さて、お次は季節のモチーフを。作者は、サポートスタッフのHiroshiさん。

「菊」という字の中に、菊の花。いえ、それだけではなくて、よく見ると花以外のパーツが「キク」になっているのです。知っていたはずなのに見方が変わる、素敵な発見。

さらに、季節の植物には、こんな定番もありますね。作者はigatoxinさん。

「紅葉」という字の上に、一枚の葉。それが、上下さかさまにしても、やはり同じ格好に。今回も、漢字を軸にした微妙な形の変化に、見ている方はただ感じ入るばかりです。

ところで、同じく季節の味が、こんな形で登場しました。作者はkawaharさん。

「やきいも」の四文字は、なんと同じ形のパーツを組み合わせたもの。なんともパズル的ですね。形の秘密を知っても文字として読めてしまうのが、不思議といえば不思議。

そして、パーツの妙を、もう一つ。

作者は意瞑字査印さん。同じ三つの形を並べると、そこには「マフラー」の三文字が。どこを切れ目として見るのか、それが意味と形の境目になっているようです。

おしまいは、おいしい季節の味。まっしーさんの作品です。

「切干」という二文字が、全体をひっくり返しても同じ形になっています。その色合いも、どこか食材の印象を残していますね。きっちりと正統派のアンビグラムでした。

というわけで、今月はこれにて終わります。ご協力くださった作家のみなさん、今回もありがとうございました。それでは、また来月にお会いしましょう。