12月

年の瀬を迎え、まるごと一年を振り返る機会が多くなりました。そんな中、あくまでも今月に限定して振り返るのが、この連載。過ぎた風物詩に再び会えるチャンスでもあります。

そんな中、あくまでも今月に限定して振り返るのが、この連載。過ぎた風物詩に再び会えるチャンスでもあります。

初めのご紹介は、ASOBIDEAの三輪による、月の英語名から。

「December」が逆さにしても同じ形になっています。けっこう派手に変形しているのに、スッと読めてしまう大胆さ。ちなみに、語尾が-berとなる月名は、今回をもって一区切りです。

その月名というと、こんなアイデアも。作者は、まっしーさん。

「December」をひっくり返すと、なんと翌月の「January」へ。形の違う語が、こうしてリンクするのですね。そのための調整は随所に仕込まれていて、まさに超絶技巧というところ。

さて、話は月のモチーフに移りますが、12月といったら、これでしょう。

作者はサポートスタッフのHiroshiさん。この「Christmas」、見ようによっては「くりすます」と読めるのです。二つあるピンクのパーツが、この両者を上手く取り持っています。

さらに、クリスマスをモチーフとしたものが、もう一つ。

意瞑字査印さん作の「サンタクロース」は、裏返して横に倒すと「クリスマスケーキ」という文字列に。とても不思議なシカケが、すんなり自然に成立している、魔法のような図案です。

ところで、この時期、こんなものが空からやって来ることも。

作者はigatoxinさん。ほんわかした「粉雪」の二文字は、実を言うとまったく同じ形。お互いに90度回転した関係です。モチーフは冷たくとも、ふわりと温かみを感じました。

最後のご紹介は、この時期おなじみのフレーズ。kawaharさんの作品です。

右上から左下に向かって「ひのようじん」。これは逆さにしても同じ、スタンダードなアンビグラムになっています。単純に見えて、けっこう微妙な調整が見えてきませんか。

それでは今月の、そして、今年のアンビグラムは終わります。次回は来年の掲載です。

ご協力くださった作家のみなさん、そしてお読みいただいているみなさん、本当にありがとうございました。どうぞ、良いお年をお迎えください。担当は、ASOBIDEAの佐藤でした。