1月

新しい年を迎えて、この連載もやってきました。もう正月気分なんて抜けてるよ、という方も、実は少し残ってるんです、という方も、ご一緒に1月を振り返りましょう。

最初にご紹介するのは、こちら。作者はASOBIDEAの三輪です。

「January」と読める文字列はアンビグラム、つまり上下逆さに見ても同じ。「J」と「ry」の変化が巧妙です。こうして毎月アンビグラム化してしまうなんて、思えばすごいことですね。

ところで、月名は英語に限りません。睦月という和名もあります。

作者は、まっしーさん。「むつき」の黄色い部分だけに注目すると、そこに季節の花「すいせん」が埋まっています。この発想も、文字の形も、しなやかで風流ですね。

さて、お正月のモチーフに移りましょう。元日から届き始める、こんな挨拶から。

igatoxinさんによる「恭賀新年」は、これ全体がアンビグラム。右肩の「2015」も重要なパーツで、ちぎり絵のようなニュアンスが独特の味わいを感じさせます。

そして、お正月らしいモチーフというと、こういった玩具も。

意瞑字査印さん・oyadge01さんによる「独楽」は、二つの字が完全に同じ。「独」を左に90度回転させたら「楽」になるのです。指摘されて初めて気付くほどの完成度にビックリ。

続いて、お正月の食卓に登場するもの。kawaharさんから届きました。

「おせち料理」と読めるけれど、これもアンビグラム。やはり逆さにしても変わりません。奥行きを利用した配置が、文字の読み方と裏腹で、やっぱり不思議。

いよいよ、次が最後です。いやに寒いなと思ったら、これが一面にあったりします。

Hiroshiさん作の「雪」は、それ自体が「ゆき」。シンプルでありながら、見事な文字の共通点。しかし、ただ片方を書くだけでは気付かないのでしょうね。それを見抜く目が大事。

ということで、今月はここまで。ご協力くださった作家のみなさん、ありがとうございました。今年もよろしくお願いします。それでは、また来月に。