2月

どこもかしこも寒いのが当たり前になっている、今日このごろ。年度の区切りが見えてきて、意外と慌しい時期でもあります。そんな二月を振り返っていくのが、この連載。

まずは、やはりASOBIDEAの三輪による、月名のアンビグラムから。

このまま読むと「February」、これを逆さまにしても同じように読めます。見慣れない形の文字もありますが、アンビグラムとして機能するよう、これが微妙に調整されているのです。

そして、前回に続いて今回も、月の和名が登場します。作者は、まっしーさん。

この「きさらぎ」も、やはり正統派のアンビグラム。ただの飾りかと思ったら、ものすごく重要なパーツだったりします。針の穴に糸を通すように、とても丁寧な造形が印象的です。

ところで、二月と言えば、やっぱり節分。定番のフレーズが、こんな形になりました。

Hiroshiさん作の「福は内 鬼は外」は、「内」と「外」がポイント。どちらも、読みのカタカナが組み合わさっているのです。ありそうで無さそうな、楽しい発見。もっと見てみたいですね。

続いて、同じフレーズが姿を変えて、こうなります。

作者は意瞑字査印さん・oyadge01さん。「鬼は外」の鏡写しが「福は内」に変わり、ちょっとドキッとしました。同じ形だと分かっているのに見栄えが変わる、不思議な図案です。

さらに、同じ文脈を、違う角度から。

マスの周りに散らばる豆の中に「内」と「外」。しかも、この二文字、まったく同じ二つのパーツを左右に交換したものなのです。なんともトリッキーな、kawaharさんの作品でした。

こうして豆まきが終わると、お腹を満たす、こんなものが待っています。

igatoxinさん作の「恵方巻」は、スタンダードなアンビグラム。現実の太巻き寿司と同じように、これを180度回転させても形が変わらないのですね。目にも楽しい味わいでした。

それでは、今月はここまで。ご協力くださった作家のみなさん、ありがとうございました。また来月に、お会いしましょう。