新シリーズが始まって、今月で二回目を迎えます。
前回は「ありがとう」をテーマにしたところ、なかなか斬新なアイデアが並びました。次なる題材は、少し形の定まったものを用意してみます。
それでは、テーマを見てみましょう。
先月よりも具体的。その選択肢は多いような、でもバッティングしそうな、微妙なテーマです。どんな動物を選んで、どのように表現するか、そこが考えどころですね。
まず、ご紹介したいのは、まっしーさんの作品から。
サラリと読める「DOG」は、上下をひっくり返しても同じ形。とても大胆で、正統派のアンビグラムです。意外にも、犬が題材になったのは、これだけでした。
続いて、英単語が出てくる作品を、もう一つ。
Hiroshiさん作の「ぱんだ」は、なんと「PANDA」にも読めてしまう図案です。どちらか一方に固定されないための微妙な工夫が、文字のあちこちに見られますね。
さて、ひらがなを主役にした作品もあります。作者はkawaharさん。
「ねずみ」の三文字は、すべて同じ形で向きを変えただけ。しかも、それがネズミの形なのですね。ちなみに、目線とモザイクは某キャラクターへの配慮なのだとか!
今度は、漢字を主役にした図案をごらんください。
igatoxinさん作の「鶴亀」は、これも立派なアンビグラム。難しい「龜」の字が、むしろ効果的に使われて、絶妙なバランスの上で成立しています。
そして最後は、意瞑字査印さんの作品。これも漢字なのですが……
「狼」に注目すると、残りが「羊」になる、まさに図と地の反転が起きています。それどころか、この形で平面を埋め尽くせるということですから、二重にビックリ。
ということで、結局モチーフは重ならず、今月はこれで終わります。ご協力くださった作家のみなさん、ありがとうございました。また来月も、お楽しみに。