さまざまなテーマを軸に文字で遊んでしまう、このコーナー。
前回は「動物」でしたが、さらに雰囲気を変えて、こんなお題を選んでみました。
おなじみの国から、聞き慣れないものまで、何か出てくるか分かりません。けれど、ちょっとした旅行をするつもりで、ゆっくり眺めていきましょう。
まずは、久しぶりの登場、ASOBIDEAの三輪による、こちらの作品から。
「JAPAN」の五文字は、上下を逆さまにしても変わりません。これぞ、王道のアンビグラム。JとNの変化や、Pを囲んだAの形など、見どころも豊富にありますよ。
さらに、同じ国名が、こんな感じに。作者はHiroshiさんです。
「ニホン」と読めるようで、その重なり合いが「日本」にもなっている、不思議な図案。片方をつかんだと思ったら、サラリとすり抜けてしまうような印象です。
さて、今度は海外に目を向けてみましょう。作者は、まっし~さん。
この「italy」も、やはり正統派のアンビグラム。iとyの関係が大胆ですね。この国とイタリック(いわゆる斜体)との関係を考えると、なかなか奥深いものがあります。
続いて、こちらもヨーロッパから。
igatoxinさん作の「Éire/愛」は、お互いが裏返しの関係。アイルランドの正式名称をひっくり返すと、日本の略称になっているという、その博学ぶりにも驚きました。
お次は、アフリカ大陸へ。
意瞑字査印さん作の「ソマリア」は、国旗にある星型をモチーフにしたものだそうです。この四文字がすべて、同じ図形になっていることにも注目してください。
最後は、こちらの国です。作者はkawaharさん。
素直に「インド」と読めますが、実は「イン」がまるごと角度を変えて「ド」になっているのです。自然な形の中に、そっと面白いシカケが隠されていますね。
というわけで、不思議な世界旅行は、これで終わります。ご協力くださった作家のみなさん、ありがとうございました。また来月に、お会いしましょう。