夏休みも終わって、気温の変化もあって、秋への移り変わりが感じられる、このごろ。前回は季節柄のテーマでしたが、今回も同じ趣向です。

運動の秋。といっても、このコーナーは頭に汗をかくわけですが、それはそれ。ここでは、さまざまな競技名の文字遊びをごらんいただきましょう。

最初にご紹介するのは、こちらの作品です。

意瞑字査印さんの「柔道」は、まさに王道のアンビグラム。上下を逆にしても変わりません。位置や長さの加減はもちろん、書を思わせる筆跡も文字の変化に役立っています。力強さと、しなやかなさの合わさった、不思議な図案が完成しました。

次なる作品は、こちら。

作者はigatoxinさん。ここは「駅伝」と読んでほしいのですが、やはり逆さにしても同じ形になるアンビグラムです。丸みを帯びたパーツが切り替わって、漢字が再び構成されていく、そんな形の大胆な変化を楽しんでください。

さらに、漢字二文字の作品が続きます。作者はkawaharさん。

これは「将棋」。つまり、頭のスポーツということですね。そして、将棋盤の上にある二つの文字は、その位置も含めて、まったく同じ。普通なら重ならないはずの二文字が、こうして結びついてしまうなんて、その発想と技術に驚きます。

さて、もう最後の作品です。

まっしーさんの「hockey」は、これも180度回転させてみると、やはり立派なアンビグラム。eとoを交換したり、cとkが入れ替わったりして、やたらに隠しているのでも、不自然すぎるわけでもない。その程よいバランス感が、お見事です。

というわけで、今月はこれにて終わり。今回もご協力くださった作家のみなさん、ありがとうございました。それでは、また月の変わり目にお会いしましょう。