久々にやってきた、2月29日。この珍しい月末に、ちょっと変わった文字遊びをお届けします。先月は少し変則的でしたが、今回はテーマらしいものを選びました。
お酒といっても、選択肢は色々あります。どのようなモチーフを選ぶのか、それをどういった表記にして、どんな仕掛けを込めるのか、順に見ていきましょう。
まずは、まっしーさんの作品から。
© 2016 まっしー
みずみずしい「whisky」の文字。これ全体が左右対称になっていますね。実際にウイスキーのラベルになりそうな完成度。iを中心として、whの二文字が反転してskyに変わる面白さを味わってください。
次も、おなじみのお酒。作者はigatoxinさん。
© 2016 igatoxin
漢字二文字で「焼酎」とあり、これは全体をひっくり返しても変わりません。あいまいで微妙なパーツが絶妙に変化していますね。「へん」と「つくり」が混ざることなく、きちんと分かれているのも、お見事です。
続いて、意瞑字査印さんから届いたのは、こんなお酒。
© 2016 意瞑字査印
何の変哲もない「ぶどう酒」。これ、実は全体が左右対称になっています。一瞬、どこに仕掛けがあるのかな? と思えるぐらい自然な姿ではないでしょうか。じっくり見つめてしまう、正統派の名作です。
さて、お酒というテーマには、こんな切り口もあります。作者はkawaharさん。
© 2016 kawahar
これはカクテルの名前、「ブルーハワイ」ですね。全体を逆さにしても形は同じ。そう言われれば、そのような文字に見えてくるのが不思議なところ。長音の記号をはさんで、異なる文字数のカタカナが入れ替わっています。
最後は、久々の登場となるHiroshiさんの作品です。
© 2016 Hiroshi
シンプルに「さけ」。お銚子があるので、日本酒を指すのかもしれませんが、全体をナナメにすると左右対称になっているのですね。ありそうでなかった、ミニマルな発見。人間味のある文字も印象的です。
というわけで、これで今月は終わります。ご協力くださった作家のみなさん、ありがとうございました。次回は年度末。どうぞ、お楽しみに。