7月

いよいよ夏休みがスタートする、七月の終わりごろ。暑くなる日も増えてきて、これの欠かせない時期になってきました。ということで、今回のテーマはこちら。

今月のテーマ ドリンク

ここでは、2月のテーマだった「お酒」は入れないことにして、いわゆるソフトドリンクの類いを考えることにしましょう。

最初の登場は、igatoxinさんの作品です。

© 2016 igatoxin

筆で書いたような「玄米茶」の文字。これを上下を逆さまにしても、まったく同じように読めます。注目すべきは、互いに入れ替わる両側の二文字。点対称になっている米の字をはさんで、筆文字のニュアンスを利用しながら、巧妙に調整されています。

次は、海外から日本にやってきた、このドリンク。

© 2016 kawahar

kawaharさんの「FANTA」は、おなじみの炭酸飲料。これをタテに向けたもの(右上)は「ファンタ」と読めませんか? 微妙にひずんだ形状や角度など、ちょっとしたところで文字の読み具合が変わってくるようです。文字と音の対応も、おみごと。

続いて、定番のドリンクです。作者は、まっしーさん。

© 2016 まっしー

「Coffee」と読めますが、これ全体をひっくり返しても見え方は変わりません。まさに、王道のアンビグラムと言えるでしょう。けっこう大胆な形状をしていますが、見る側の常識も見方につけて、しっかり読ませてしまう図案です。

そして最後は、もう一つの定番。意瞑字査印さんが仕上げてくださいました。

© 2016 意瞑字査印

「紅茶」と読める二つの文字は、実を言うと同じ形。つまり、片方の文字を90度回転させれば、もう一方と同じになるのです。味わいの良さもさることながら、言われなければ気付かないほどの自然な形状に驚きました。まさに名作。

さて、このあたりで今月は終わります。ご協力くださった作家のみなさん、ありがとうございました。次回も、月末ごろの登場です。