夏休みも終わりつつある、八月の末ごろ。空に浮かぶ雲も、だんだん形が変わってきます。今回は、以前の「まわるもの」と同じ方式でテーマを選んでみました。
空に見えるものだけでなく、表現上は「水しぶき」や「意識」なんていう選択肢も。そういう意味で自由度は高いと言えますが、どうなることやら。
まず、こちらの作品から見ていきます。
© 2016 igatoxin
igatoxinさんの「飛行機」は、全体が左右対称。中央にある「行」の字は単独でも対称で、これもちょっとした発見ですね。さらに、左右の二文字は互いに鏡像の関係。本来まったく別の字のはずですが、反転で対応させてしまう手腕に驚くばかり。
続いては、こんなアイデア。kawaharさんの作品です。
© 2016 kawahar
プロペラの回転を思わせる「たけとんぼ」の文字。この全体をまるごと逆さにしても、やはり同じ形になります。手書きのような文字がアンビグラムとしての変化にも一役かっていて、これが単なる装飾ではないことにも注意したいですね。
さて、今回は次でラスト。こんな、生きものです。
© 2016 まっしー
まっしーさんの「SWAN」は、もちろん白鳥のこと。すべてをひっくり返しても、やはり図案は変わりません。ここでは英字書体の特徴を利用して、文字が巧妙に交換されています。両脇で首を伸ばしている二羽も大事なパーツです。
ということで、これにて今月は終わり。ご協力くださった作家のみなさん、ありがとうございました。また次回も、月の終わりごろに登場します。
2016.8.30