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27 パズルの投稿 その2

「あれ? 自分が投稿した問題が違う形で使われている」

何度も投稿していると、放送を観ていてこのように感じることがあるかもしれません。

ポジティブ思考

これは本当に偶然、制作側の方が同じアイデアを考えた場合もありますし、投稿された出題スタイルが面白さに欠けるので修正された場合もあります。

私の経験では、投稿した問題がそのまま使われる時は連絡をいただけますが、修正が入った時は連絡が来なかったり、クレジットもなかったりしました。

このとき、間違っても「私が考えたアイデアなのに無断で使われた」とネガティブ思考にならずに、「こういう出題スタイルだったらよかったのか。たしかに、この方が面白いな」と、演出の勉強をすることです。

私は採用の連絡をいただくことより、上のようなことの方が多かったのですが、この積み重ねが功を奏したのか、放送開始(投稿してから)2年目で問題制作のお話をいただきました。

「自分のアイデアが違う形で使われている」と感じ始めたら、見返りを期待せずにアイデアを出し、投稿し続けてみてください。 いい方向に動きだすかもしれませんよ。

採用されるルール

面白いアイデアが思い浮かんだとします。そのアイデアをどのように出題するのが一番いいのでしょうか?

必ず採用されるルールはありませんが、絶対に採用されないルールだったら存在します。

それは「解いた後、腑に落ちない感情が残ること」や「強引さや不自然さがあること」です。ということは、逆にこれらを排除するように作れば、採用される可能性は少なからずあるということです。ただ、アイデアそのものがつまらなかったり、テレビ向きでないものは論外です。

例をあげると、第2回で出題した問題2は、少しでも採用の可能性のある問題ではないでしょうか?

同じように、下の問題も少し可能性はありますが、どちらかといえば前者の問題の方が採用率は上だと思います(番組にもよりますが)。

問題 タクヤ君が行きつけのお店で服を1着買ったのですが、その服のサイズのタグには「LL」も「M」も「S」も書かれていました。本当のサイズは、「LL」「M」「S」の3つのうちどれでしょう?
(メディアソフト『ひらめき推理パズル Vol.4』にて発表)

このような問題は、クロスワードやナンプレといった汎用性のあるパズルと違って作り難いのですが、雑誌以上に影響力の強いテレビで使われやすいので、興味のある方は投稿してみてはいかがでしょう?

参考になれば幸いです。

(つづく)

田守 伸也
和歌山県生まれ。雑誌・テレビ・企業に問題提供するパズル作家。
パズル雑誌以外では、テレビ番組「脳内エステ IQサプリ」、「推理せよ! 迷Qポワロ」に陰ながら問題を提供。JALのパズル小冊子『Air Challenge』など、企業のパンフレットにも問題提供経験あり。